仕事に必要な勉強などをして覚えておくことは出来るのですが、筆者は最近「もの忘れ」がたまにあるような気がします。
まぁ、それは病気ではありませんが、筆者の家族が数年前からアルツハイマー病になり、家族である筆者のことも分からない症状があります。
病気となれば大変な事で他人事では無いのだ、と実感することができました。
今回はあまり病気のことを語るのでは無く「記憶」というものに関して少し考えてみたいと思います。
・記憶するという事
生きていると楽しいことや嫌なこと、様々な出来事と遭遇することになりますが、人間はどれだけの事を覚えているのでしょうか。
楽しいことは思い出として写真やビデオなどに記録して、それを時々みたりしているので、「覚えている」と言うより、忘れそうな頃に「記憶を呼び戻している」ことが多いのではないでしょうか?
嫌なことなどは記録には残しませんし、残っていても「嫌なことだ」と感じた時に破棄してしまい、その後自然に忘去ってしまいます。
しかし、勉強などをして覚えた「必要のある記憶」を消すわけには行きませんね。
パソコンのフォルダのように一部分をまるごと消せれば良いのですが、脳の構造は良くわかりませんが、そう簡単にいかないようです。
・頭は使っていないと脳の働きが悪くなる?
頭を使わない休日を送って、過去を思い返してみて気がついたのですが、記憶に無い数年間があるのです。
どの辺りに住んでいたのかは分かりますが、どうやって通っていたのか、どんな暮らしをしていたのか、思い出せない期間があるのです。
過去の嫌な記憶だけを消し去ることは難しいですが、その時点までの過去の記憶すべてを消し去ること、あるいはある期間のすべての記憶をまとめて消す事は自然に出来ているような気がします。
生きていて楽しい事ばかりではありません。
・転勤が多くて記憶が混在している話し
筆者の場合、転勤が多く北海道から沖縄までいろんな街で暮らしているので、混乱しているという事もありますが、それだけでは無いような気もします。
断片化された記憶の一部は風景や場面として思い出せるのです。
動画としてではなく、一定方向の視点だけの静止画のように・・・
物語として話が続いていないのですが、都合の良いように残っている記憶もあるかもしれません。
色々なタイプの人がいて、過去は全く気にしない人や、嫌なことでも記憶にありフラッシュバックしてクリアに思い出せる人など様々でしょう。
筆者は、「嫌なことは無かった事にすれば良い」など、あまり深く考えないタイプなので、過去の嫌なことはあまり覚えていないでしょうね。
・意思とは関係なく記憶が消えて行く
ここまでのお話は自分で消したい記憶を消せるのかという事なのですが、意思とは関係なく記憶が消えて行くこともあるという事です。
そしていつか、自分の生きていた軌跡すら消してしまう様になるのかもしれません。
親族に、アルツハイマーで末期を迎えている人間がおり、その状態は関わり合わないと想像ができないような事も多くあると思います。
出来る事なら近い記憶から消えていくような症状ではなく、自分が消したい優先順位が決められたら良いのにと思うことがあります。
足りなくなったハードディスクの、重要としないデータを消去するように・・・
しかし、そのコントロールは自分ですることは出来ないことでしょう。
そういうことが、自分でコントロールできるような訓練方法があったら良いかもしれませんね。
消す記憶の順位など選べるものではないので、自分がそのような状態にならない様になりたいと思うだけしか出来ません。
・病気として記憶が消えて行く症状も身内で目の当たりにした話し
このアルツハイマー症候群の発症には、食習慣、運動習慣、生活習慣や喫煙、睡眠不足などの生活習慣上の危険因子なども考えられるようです。
運動習慣は体調的に出来ない人もいるかと思います。
しかし、食生活や睡眠不足などは計画的に改善できることも有り、喫煙などは自分の意思でやめる事だって出来ます。
自分の周囲の人たちの事を思いやり、発症の可能性から遠ざかる習慣を日頃からつけることも必用なのかと感じます。
忘れたい嫌な過去は、なかなか忘れられない事もあるのに、忘れたくない事でも記憶から消えてしまうこともあるということ。
記憶を消さないようにするという事は、非常に難しいことなのかもしれませんね。
=以下参考:Wikipediaより抜粋=
・アルツハイマー型認知症
アミロイドβの脳組織への蓄積により、脳細胞が死滅する事が原因で起きる。症状は進行する認知障害(記憶障害、見当識障害、学習障害、注意障害、視空間認知障害や問題解決能力の障害など)であり、生活に支障が出てくる。
重症度が増し、高度になると摂食や着替え、意思疎通なども出来なくなり、最終的には寝たきりになる。
階段状に進行する(すなわち、ある時点を境にはっきりと症状が悪化する)脳血管性認知症と異なり、徐々に進行する点が特徴的。
症状経過の途中で、被害妄想や幻覚(とくに幻視)が出現する場合もある。暴言・暴力・徘徊・不潔行為などの問題行動(いわゆるBPSD)が見られることもあり、介護上、大きな困難を伴うため、医療機関受診の最大の契機となる。
緩和ケアとして、運動プログラムは日常生活動作を維持し、アウトカムを改善するという利益がある。罹患した人は、徐々に介護支援が必要となり、それは介護者にとって社会的、精神的、肉体的、経済的なプレッシャーとなっている。
長らく治療薬が存在せず、患者は緩和ケアを受けながら死を待つのみであった。しかし、2021年6月8日にバイオジェン社が病理そのものに作用するとする治療薬「ADUHELM™(アデュカヌマブ)」について米国FDAから承認を受けたことを発表した。
現状では傷害された脳組織の修復は実現していないが、脳機能の現状維持が期待できる。
・アルツハイマーの予防
現在の所、ADの予防に効果を示すという明確な証拠は存在していない。
2013年、東京工科大学応用生物学部の研究グループらにより、アルツハイマー病の予防にチモキノンが有効性を示すことが報告された。
同研究グループでは、アルツハイマー病に関係すると考えられている部分の二次元脳回路モデルを作成し、チモキノンとアミロイドベータを同時投与した。
その結果、アミロイドベータの単体投与時よりも細胞死を抑制する効果が発見された。
また、アミロイドベータの細胞毒性を抑え、シナプスの活動低下を減少させることも発見された。以上のことから、研究グループではチモキノンにアルツハイマー病予防効果があると結論づけた。
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